FOPとは

FOP「進行性骨化性線維異形成症」 Fibrodysplasia Ossificans Progressiva

FOPとは、筋肉、腱、じん帯などが骨に変わっていく(骨化)病気です。骨が太くなると言うのではなく、筋肉などの細胞が骨化していくという疾患です。その骨が体の関節を固め、あらゆる部分の動きの自由が奪われるほか、身体の変化に伴い、呼吸器官や内臓への影響を及ぼす病気です。
発症率は200万人に1人と言われています。現在世界で400例、日本では30例ほどあると言われていますが、認知度が低いためはっきりとした数字はわかっていません。2006年4月にペンシルベニア大学小児科学チームのカプラン医師たちによって、原因となる遺伝子の変化は分ってきましたが、治療法発見には至っておりません。FOPを煩った子供は外反母趾のような、短く大きな爪先に特徴がありますが、全ての患者に共通しているわけではありません。FOPの骨組織を構成するに至る最初の症状は10歳前に起こります。
腫れが一夜の内に発生することが多く、腫れを繰り返しながら骨化が進んでいきます。この病気は認知度が低いためガンと診断されることもあります。
まちがった診断によって、体にメスを入れることが、さらなる骨化を進めます。
また、運動をすることによって筋肉に負荷がかかると、骨化を進めてしまうこともあります。転倒やけが、インフルエンザ等のウイルス感染によっても骨化は進みます。

FOPの進行は予測がつきません。どの関節に骨化が起こるのか、どれぐらいの速さで進むのか、見当がつかないのです。もしも肘の関節が骨化すると腕を曲げることができなくなります。大腿骨が骨化すると歩くことができなくなります。すわることもできなくなります。あごの関節が骨化すると噛むことが困難になります。やがて呼吸器に影響を及ぼす危険性もあります。

そしてFOPを知らない医師が、新たに形成された骨を切除しようとメスを入れると爆発的に骨化が進んでしまい、恐ろしい早さで体中の自由を奪っていきます。